内容説明
シリーズ最終巻は「目黒の秋刀魚」「万金丹」「転失気」「三方一両損」「善達の旅(慶安太平記)」「女給の文」「二階ぞめき」「蔵前駕籠」「大工調べ」「五人廻し」「化け物使い」「シカゴギャング興亡史」の12席を収録。
著者等紹介
立川談志[タテカワダンシ]
1936年、東京都に生まれる。本名、松岡克由。十六歳で柳家小さんに入門、前座名「小よし」。十八歳で二つ目に昇進し、「小ゑん」。二十七歳で真打ちに昇進し、「五代目立川談志」を襲名。1983年、真打ち制度などをめぐって落語協会と対立し、脱会。落語立川流を創設し、家元となる。2011年11月21日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おさむ
32
シリーズ完。計108席の落語、改めて、いまの基準で読むと、差別語や不快語だらけです。でも、弟子の談春がこないだ言ってたけど、寄席は「治外法権」だから良い。なんだか言いたいことも言いづらくなっちゃった現代日本。そんな暗雲を気持ちよく吹き飛ばしてくれる落語。家元も書いてます。「落語は人生のありとあらゆる空間ともいうべきものが詰まっている。世の中のどんな状況、状態も、落語の中の言葉、行動、フレーズがもうとっくに喋っているのだ」「所詮、人間こんな所だ。生意気言っても与太郎にゃあ、敵わねぇよ‥‥」。お粗末様でした。2019/02/11
やまねっと
3
このシリーズも最後。長かったが、全シリーズ一年で読めて良かった。 万金丹と転失気、目黒の秋刀魚、化け物使いを面白く読んだ。 シカゴギャング興亡史はまあこんなもんだろうという感じでした。 談志の落語はもう聴けないが、こうして本人の手で活字として遺してくれたのは非常にありがたいことだ。シリーズ通じて活字のリズムが良くて、読みやすかった。2019/12/15