内容説明
絶対にくり返してはならない…時代に翻弄された当時の記憶をたどりながら、戦争による悲劇、苛烈な実情を従軍看護婦として満州で働いた体験を通して克明に語り継ぐ。愚かで無益な戦争を風化させないために、平和そしていのちの尊さを伝え残す。
目次
召集される
横須賀海軍病院にて
満州、公主嶺へ
興城第一陸軍病院
中国人のお産
敗戦、そして逃避行
宮ノ原にて
ソ連兵の横暴
マンホールに隠れる
病院が八路軍に接収される〔ほか〕
著者等紹介
木村貴實[キムラキミ]
大正5年、神奈川県南足柄市生まれ。松田和洋裁縫女学校卒。東京助産女学校卒。助産婦と看護婦の資格取得。20歳代に東京の病院にて助産婦と看護婦勤務。昭和17年、救護看護婦として横須賀海軍病院に、19年には満州へ派遣される。敗戦まもなく、中国共産党軍により強制使役を余儀なくされる。帰還後、約3年間、大蔵省印刷局酒匂病院にて助産婦勤務。腎臓病になり休業するが、60~70歳代に再び看護婦として働く。平成16年11月、内閣総理大臣小泉純一郎より、救護看護婦としての戦時衛生業務の労苦に対する慰労の書状をいただく。現在、神奈川県小田原市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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