内容説明
かつて、この国には“闘う科学者”がいた―汚染の実態はなぜ闇に包まれたのか。ビキニ事件から原発事故を問い直す。
目次
1 ビキニとフクシマ
2 動き出した科学者たち
3 俊鶻丸出航す
4 放射能検査の中止とアメリカの思惑
5 立ち上がる市民と原発推進政策
6 ビキニの教訓は生かされたか
著者等紹介
奥秋聡[オクアキサトル]
NHK制作局文化・福祉番組部ディレクター。1974年神奈川県生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了後、1999年NHK入局。ETV特集『海の放射能に立ち向かった日本人~ビキニ事件と俊鶻丸~』で2013年度メディア・アンビシャス大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アーク
1
311から7年の時を経て、フクイチの報道も徐々に減ってきている。それから遡るとこと約60年、ビキニ環礁でのマグロ漁船の被曝事故を解明すべく活躍した日本人の方々がいたとは知らなかった。被爆後のマグロ漁船が入港した焼津港から日本中にパニックが広がっていったり、風評危害がもたらされたのは福島の時と全く一緒なんだな。特に海中に流れ出した放射能が太平洋を巡っているのも今回と全く同じ。更に怖いのは、福島の事態は収束に更に数十年を要すること。やっぱり放射能を扱うものは事故の影響を考えると産業にすべきでないな。2018/03/18