「うさぎ穴」からの発信―子どもとファンタジー

「うさぎ穴」からの発信―子どもとファンタジー

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  • サイズ B6判/ページ数 234p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784838701797
  • NDC分類 909
  • Cコード C0011

内容説明

子どもと子どもの本に注目しつづける心理学者が語る児堂文学の魅力。グリム、エンデ、カニグズバーグから宮沢賢治、今江祥智、長新太まで、ファンタジーから絵本まで―多彩な作品を縦横に分析する刺激と発見に満ちた評論集。

目次

読むこと・書くこと
「うさぎ穴」の意味するもの
児童文学の中の「もう一人の私」
アイデンティティの多層性―カニグズバーグの作品から
少年の内界の旅―『さすらいのジェニー』を読んで
『はてしない物語』の内なる世界
少女の内界のドラマ―アリスン・アトリー『時の旅人』
『グリム童話集』を読む
瀕死体験と銀河鉄道
宮沢賢治の死生観
『ぼんぼん』とトリックスター―今江祥智『ぼんぼん』を読んで
ファンタジーの素晴らしさ―今江祥智『海賊の歌がきこえる』
大人になることの困難さ―上野瞭『さらば、おやじどの』
長新太の不可解
現実の多層性―絵本『イソボカムイ』を読む
児童文学のすすめ
小学四年生
子ども知恵に学ぶ
観覧車
子どもとファンタジー

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ムーミン2号

4
河合さんが主に1980年代に「児童文学」について書いた論考や解説等をまとめた本。児童文学は決して子どものためだけではなく、大人が読むとよい、いや読むべきだ、という。それは、人間がその本来性を回復するためには、ファンタジーを持つことが必要であって、ファンタジーと切り離された時、我々は機械と類似の存在になる(p.122)という文章や、「うさぎ穴」とは真実を見る力を持った透徹した「子どもの目」である(p.51)という論旨などに伺える。それらを裏付ける作品の数々の「読み」がたいへん興味深い。2018/02/14

犬メリー

1
お世話になっている臨床心理士の先生から、「小宇宙」の説明として、これを読んだらわかるかも、と渡された本。わかるようなわからんような…。とても読みやすく、児童文学の解説付きカタログの気分で読め、読んでみたい本が増えた。2014/12/17

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