内容説明
キリシタン文化研究会の有志が、チースリク神父を中心に読み合わせたものを土台に、今回あらためてラテン語流布本を全訳し、ローマ字本と国字本の校本を作成、徹底的に両本の表現を比較する国語学的手法で分析した記述的研究の研究篇。
目次
第1章 「コンテムツスムンヂ」の背景
第2章 キリシタン版とラテン語原典(原典へのアプローチ;キリシタン版の目次について)
第3章 ローマ字本と国字本の文体(国字本の修正;文体と訳語の修正;ローマ字本の用語・国字本の用語)
第4章 ラテン語原典より見た翻訳語の実態(単語の訳出;文法の訳出;『コンテムツスムンヂ』の否定表現とその訳出法)
第5章 コンテムツスムンヂの翻訳態度(接続語の語形;文末表現について;四字熟語の世界)
第6章 文化の訳出(直訳体の効果―斬新な表現;日本になかった文物風習その他の翻訳;日本の文物及び日本語の表現を援用した訳出)
第7章 『コンテムツスムンヂ』の翻訳者
終章 キリシタン時代の翻訳法―文化の翻訳と新しい文体の創造



