内容説明
突然の大地震で、地面の割れ目に落ちてしまったドロシーと少年ゼブ。落ちた先は、地下にある美しいマンガブーの国だった。マンガブーに暮らすのは、無表情で人形のような野菜人。心をもたない彼らは、無実の罪でドロシー一行を裁きにかけようとしたが、偶然にも気球に乗ってやってきたペテン師・オズの魔法使いが、お得意のインチキ魔術でドロシーたちを危機から救い出す。間一髪でマンガブーの国を脱出した一行だが、姿の見えないクマ、恐ろしいガーゴイルたちに次々と襲われ―。ドロシーたちはたび重なる苦難を乗り越えていくが、はたして無事、故郷に帰れるのか!?ハラハラドキドキのシリーズ第4弾。
著者等紹介
ボーム,ライマン・フランク[ボーム,ライマンフランク][Baum,L.Frank]
1856年ニューヨーク州生まれ。俳優、脚本家、セールスマンなどのさまざまな職業を経て40代で作家となる。44歳のときに発表した『オズの魔法使い』でファンタジー作家として人気を確立。読者の子どもたちからの熱い要望にこたえ、オズ・シリーズの続編や番外編を20年にわたって書きつづけた。1919年、62歳で没
田中亜希子[タナカアキコ]
東京女子大学短期大学部英語科卒業。銀行勤務を経て、翻訳者に。読み聞かせの活動もおこなっている。千葉県出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まる
3
オズシリーズ第4弾。ハヤカワ文庫版では9作目として出されたようだが、こちらは原作の順に忠実にしたよう。カリフォルニアの農場を訪れていたドロシーは、突然の大地震で地割れに飲み込まれ、ヘンテコな地下の国へ。そこは、全てがガラスででき、野菜人達が暮らすマンガブー。子猫のユリーカ。ハグソン牧場のゼブ、馬のジムとともに途方にくれたドロシーのもとに現れたのは、かつでオズの国で出会い、気球で飛び去ったペテン師、「オズの魔法使い」だった!地下からどうにか地上に戻りたいドロシー達の冒険がはじまる。姿の見えない熊とか2021/07/17
chicoco
3
百年前にシリーズ前作を読んだ子どもたちから「続きを書いて書いて」とせがまれて4巻まできました。おなじみのドロシーと、新キャラ、親戚の男の子ゼブが地震で起きた地割れに落ちて地下の世界へ。またまた、おかしなひと(いや、もの?)が、おかしな環境でつぎつぎ登場します。著者のライマン・フランク・ボームの発想の泉は枯れません。野菜人たちから、ドロシーたち〈肉人〉が「駆除」されそうになったり、そういうはらはらどきどきがおもしろく、それを仲間たちとの信頼関係で乗り越えていくのが本作の魅力です。2012/05/05
soran
3
今回は地震によって地底へ。オズとドロシーの再会です。人間が果実みたいに木になってる植物王国だの透明人間の国だの、奇想天外さ炸裂はいつものとおり。子猫が子豚を食べちゃって、ええっ! となりましたがだいじょうぶ。ぜったいにコワいことにはならなくて、安心して読めます。堂々とペテン師をうたって威張ってるオズが、なんとも可笑しい。2012/02/10
きのこ
1
「この国の者はみな、野菜だ。おまえは野菜ではないというのか?」(p47)2018/01/07
キャリー
0
地震でできた地割れに落ちたドロシーがオズと再会する。細かいことは気にするなと言わんばかりに前出の設定を無視するのはいっそ気持ちがいいなあ。特に2巻で悪者扱いだったオズの名誉がしれっと回復してるのは嬉しかった。しかしなぜか素晴らしい統治者とされてるけどオズマ姫はどの辺が素晴らしいのか。チップのままの方が良かったなあ。2013/12/19