内容説明
かつての秘書が、いま説き明かす、ダイエー創業者の素顔。
目次
“かばん持ち”前夜―ダイエー一兆円達成
秘書室着任、そしてご対面
ドタバタ“かばん持ち”のスタート
入れ歯と赤字決算
店巡回―カメラ、糖度計、ベータムービー…
CEO、フェスティバルホールに出演す!
学歴と“オネスト”―除籍から中退、卒業へ?
理念の人―稀代のコピーライターとしてのCEO
新しいモノ好き―時々言い間違い
オーナーシップ、そして事業承継〔ほか〕
著者等紹介
恩地祥光[オンジヨシミツ]
1954年大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業後、1977年に株式会社ダイエーに入社。中内功CEO秘書役・総合企画室長・経営企画本部長等を歴任。入社5年目、26歳のときに秘書室に着任。“かばん持ち”として4年間、CEOの間近で仕える。その後、専務に就任した長男・中内潤氏の秘書役を経て、経営企画の分野に異動。リクルートやハワイ・アラモアナショッピングセンター買収などの大型M&A案件、ローソンの上海進出などの事業開発案件を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
14
秘書として、また事業開発分野における辣腕を通して中内功を支えてきた著者が語る、身近で見た中内功の実像。佐野眞一の描く怪人的なカリスマとしての中内像とはまた少し違ったユーモラスで温かみのある、しかしやはり強烈な意志の持ち主である彼の人物像がいろんな逸話を通して語られるが、同時にそれを通じて著者が学んだ事業引き継ぎや経営に関する持論もなかなか興味深い。中内功、ダイエーの失敗も見つめた上でその理由を考察し、それでも抗いがたいその人間的重力に引き寄せられる著者の筆致が素直でいい。アラモアナ買収契約の話が中でも秀逸2017/12/02
yokmin
8
「よい品をどんどん安く、より豊かな社会を」がダイエーのスローガン。中内さんはわれわれ消費者の強い味方であった。残念ながら、ホンダにおける藤沢武夫氏のような名参謀を育てなかったためにダイエーは破綻した。自らはCOOにとどまり、選択と集中の出来る人をCEOに据える手もあったが。本作に続き、「カリスマ」佐野真一著と「わが安売り哲学」中内功著を読んで、私なりの中内さんの総合的な評価を試みることにする。2013/12/17
miz_shiba
3
おもしろかった!豪傑で繊細で、破天荒なエピソードが満載。周りの人間は大変だろうな…苦笑 経営者としては、とても理念を重視されていたことが分かり、小手先で数字をよくするなどの流行りの経営者のタイプとは全く異なるなと思った。ダイエーが傾いた理由もよく分かった。多角化ではなかったんだな(著者によると) 危機をうまく乗り越えて、ローソンもリクルートも手放さなかったダイエーを見てみたかった…2018/09/19
葉
3
4年前に購入した本をすっかり忘れていたので読み直した。序盤は中内功氏の歴史や豪快なエピソードが随所に書かれている。秘書の立場で神戸大学の卒業や、歩幅で距離を計ること、入れ歯の話など個人的に非常にユニークかつ繊細で、決断力のある人だと思った。後半は選択の難しさなどもあり、厳しい状況もあったが、流通革命という激動の成長は心に残っていくと感じた。ある意味、大学の先輩なので、そう思うのかもしれない。2018/09/15
boonboon
3
図書館で見つけた。その場で一気に呼んでしまうほど、なんか惹きつけられる話だった。2014/07/20