内容説明
本書は「ジェンダー研究が拓く地平」と題されているが、その意図は「ジェンダーの視点に立って、森羅万象に接近する場合、現実が新たにどのように見えてくるのか」を開拓的に検証しようとするものである。
目次
第1章 身体・女を生きる(生殖技術と女性の身体のあいだ;韓国の家族計画事業と出産をめぐる女性の身体 ほか)
第2章 ジェンダーとコミュニティ(パンドラの嘆き―『ペイトン・プレイス』に見る1950年代アメリカ人女性の憂鬱;1930年代におけるジェンダー化された空間―同潤会大塚女子アパート ほか)
第3章 ジェンダーと職業(日本の「研究者“場”」における研究業績の男女差を生むメカニズム;19世紀英国における近代看護成立過程とNightingale―「ナンチンゲール誓詞」 ほか)
第4章 グローバル化とジェンダー(家事労働移民研究の現在―女性移民の主体性をめぐって;ネパールにおけるトゥーリズムとジェンダー―社会変容のなかの女性 ほか)
第5章 ジェンダーをめぐるポリティックス(アメリカ刑事司法におけるDV加害者逮捕政策―「ジェンダーに基づく暴力」への対応として;宗教とジェンダーをめぐる議論の現在―日本基督教団・性差別問題特別委員会の活動を通じて ほか)
著者等紹介
原ひろ子[ハラヒロコ]
1959年東京大学大学院修士課程修了。1964年米国ブリンマー大学にてPh.D(文化人類学)。お茶の水女子大学家政学部教授、同大ジェンダー研究センター教授、同センター所長、同大名誉教授。放送大学教授を経て、城西国際大学大学院教授
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