彷徨記 - 狂気を担って

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彷徨記 - 狂気を担って

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784826501262
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0030

出版社内容情報

精神医学の道を辿って50年あまり。迷い、つまずき、やっと辿り着いたところは、もとのままであった。――人類が克服できないであろう「狂気」という心的構造の分析と治療に一切の情熱を傾け、2002年に逝去した精神科医の苦悶の彷徨記。

私の家系内の遺伝性について/幼児の記憶について/古本屋/精神科教室で/再び東大で/都落ち/心に残る病人たち/大学を去る/中京へ/死に損なって/あとがき

2002年2月に逝去された西丸先生は、島崎藤村の血縁を引き、90歳まで現役の精神科医として診療に携わり、最期までサイドテーブルにドイツ語の教科書が開かれていた、といいます。西丸先生は研究者であり、精神科医であり、思想家であり、そして文才豊かな表現者であり、激動の昭和史を生き抜かれた西丸先生の生き方には、生物としての人間や動植物に対する限りなく優しい眼差しが、その奥深い基層に根付いていたと言っていいでしょう。『彷徨記』は今なお、先生の力強いメッセージが伝わってきます。[批評社編集部・佐藤]

●2004年10月、第2刷が刊行となりました。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

筑紫の國造

8
一人の精神医学者による、優れた一代記。著者は、日本の精神医学がまだ成長する前に精神科医の道を選び、主に統合失調症を研究、治療にあたってきた。その記述は極めて率直、かつ虚飾が少ないように思われ、「一人の精神科医」としての等身大の姿がありありと思い浮かぶ。歴史の表舞台に立った人物ではないが、楽しみながら読むことができる。高尚な理想を唱えるでもなく、言い訳を重ねるわけでもない記述は、現代人が読んでもかなり共感が持てるのではないだろうか。ただ、段落の始めが異様に下げられているのがなんとも読みづらい。2023/06/29

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