巨匠の残像―「建築」を拓いた17人の遺風

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  • サイズ A5判/ページ数 223p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784822204969
  • NDC分類 520.28
  • Cコード C3052

出版社内容情報

戦後の建築界を牽引した建築家、エンジニア、職人など16人の生き様を関係者の証言から振り返り、読み解く。

内容説明

日経アーキテクチュア誌上に掲載した「巨匠の残像」を集約して書籍化。十七人の記事を納めている。作品論でも建築家論でもなく、残された家族や知人への取材や、生前の著作などをもとに、建築に向かうそれぞれの人物像を描き出した。

目次

第1章 住宅設計を究めた本格派(吉村順三―人間への愛情を根底に“気持ちの良い空間”を追求;宮脇檀―迷いつつ、走り続けた六十二年。不変だった「人間からの発想」;清家清―家族の人間関係を見つめて、ワンルームと舗設にこだわる;林雅子―「物は少なく、事は単純に」。再評価される空間の本質)
第2章 世界への扉を開いた師弟(丹下健三―モダニズムをけん引した“多面体の巨人”;黒川紀章―時代と社会を射抜いた不世出の“メディア型建築家”)
第3章 道半ばで筆を折られた偉才(内井昭蔵―「人間性」を貫いた正統派。後年は装飾の復権に挑む;毛綱毅曠―モダニズムは眼中になし。独特の造形で魅せた奇才;ピーター・ライス―創造的構造家が追求した温かみのある構造美)
第4章 建築界を振り向かせた気骨(倉俣史朗―ストイックな生き様を見せ、心に響くデザインを残す;西岡常一―「法隆寺の鬼」と呼ばれた最後の宮大工;近江栄―「無名の設計者にも機会を」。コンペ開拓者の“見果てぬ夢”)
第5章 昭和の街を築いた第一世代(村野藤吾―「建築家は五十歳から」。晩成を支えた一%の聖域;前川國男―職能確立を目指す戦いは、建築家すべての幸福のために;吉阪隆正―建築家にして探険家。歩き回って発見した地霊;坪井善勝―「建築が芸術なら構造も芸術」。創造的構造家がこだわった美学;松村正恒―「建築はしょせん器に過ぎぬ」。権威を疎み、市井に生きる)