出版社内容情報
人間の記録 第24巻 鈴木貫太郎「鈴木貫太郎自伝」
四六版 本体1,800円
ISBN 4-8205-4265-6
鈴木貫太郎(1868~1948)大阪府出身
海軍軍人、政治家。戦争末期の昭和20年4月に首相に就任し、ポツ
ダム宣言を受託、戦争終結に尽力した。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大森黃馨
2
特に感銘を受けたのは総理となってからの時期の記述昭和天皇陛下や戦争降伏についての思想といったこれらは何と含蓄に富んでいるのだろう自然と頭の垂れる思いを抱くそしてふと思う第二次世界大戦におけるフランス敗北の書を以前に読んだ経験から戦争における国の敗北はいかに国内の政治的なものか難しいものかを知っているからすんなりと日本降伏とならなかったのもあまり責める気にはなれないがだがしかしだ戦争継続派或は降伏派ではあっても続く2022/04/16
諏訪菜子
1
終戦を成し遂げた日本史に残る首相であるが、二二六事件前夜などの、農村部の疲弊に対する認識の鈍さが印象的。親英米派は、大きな歴史的に見ると正しかったのかも知らないが、疲弊する社会に対しては現状維持であまりにも無策かつ無能であったことも否めない。ある意味弱者に対して、鈴木貫太郎をはじめとするオールドリベラリスト達はあまりにも無慈悲で、それが戦争へと加速させる要因であったのだなと思った。2015/08/26
しなもん
0
鈴木貫太郎と言えば、終戦時の首相で、彼の妻は昭和天皇の養育係をしており、天皇から厚い信頼を受けていました。 本土決戦前に終戦することができたのは「私と肝胆相許した鈴木であったから、このことができたのであった」と天皇から言われるほどです。 重臣会議で鈴木が首相に推薦され、天皇から組閣の大命降下があったとき、鈴木は辞退しようとします。 しかし、天皇から「もう人がいない、頼むから、どうか曲げて承知してもらいたい」とお願いされて、首相になります。このとき77歳でした。 日本にこんな人がいたのかという凄い人物です