水俣病50年 - 「過去」に「未来」を学ぶ

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  • サイズ A5判/ページ数 312p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784816707117
  • NDC分類 493.152
  • Cコード C0036

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぱんぺろ

8
本書の性質はモザイク調であり、真に多角的であるかといえば否と言わざるを得ない。良書ではあるが見聞録的な散漫さが通底し、何をもって告発とし何をもって解決とすべきかの一筋の骨格がない。その不満足感は、半世紀にわたる新聞社の係わりとしての色彩の濃淡が、連綿として実在しつづけるこの病への距離感として、そこに居続けようとしてきた人達の努力や苦悩に較べどうしても場渡り的であるからだ。それでありながら、報道人としての苦悩を開陳することにやぶさかでない良書だ。忘れてはならない告発と自省。入門書として適当。また水俣行くかな2015/08/26

ふさたろう

1
この本も水俣病に関わる人々の声を豊富な写真とともに紹介している。チッソ側の声も拾おうとしている。誰か明確に悪者がいてくれる方がまだ納得できる。国や大企業という得体の知れないリヴァイアサンの細胞のひとつとなると、人という存在はこれほどまでも無力になるものなのか。国というものはここまで無責任になれるものなのか。自分は何をしたら良いのか、やるせなさが残る。2010/07/02

0
水俣病のことを知りたかったので読んだ。智子さんの有名な写真はショッキングでありながら、お母さんの優しい顔も写っていて、水俣病のことを世界に報せるとてもいい写真だったと思う。けれど、「智子に服を着せてやりたかった」という好夫さんの言葉に、なんだか申し訳ないような気持ちになった。見てしまってごめんなさいというか…。ご両親は、私には想像もつかないほどの葛藤や苦しさを持ち続けているのだろうと思う。2013/11/08

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