内容説明
正成は、わずかな兵をもって赤坂城に立て籠もり、敢然として菊水紋の旗をひるがえした。権力に対する反抗精神の旺盛と、その意気やただ壮烈というほかはあるまい。湊川における美しい死にざまとともに、正成の菊水紋に託された心情は、ややもすれば打算のみ陥りやすい世の常を、規正する一条の光として、われわれの心のなかに生き続けるにちがいない。
目次
木曽義仲―悲運の旭将軍
源義経―金売り吉次の謎
楠木正成―菊水の旗の下に
佐々木道誉―ばさら武将譚
毛利元就―稀代の謀将
大友宗麟―西国の覇王
細川幽斎―覇王のシンボル
石田三成―利休謀殺の黒幕
伊達政宗―独眼竜の野望
住友政友―上方商法の真髄
河井継之助―“我に時を与えよ”
徳川家茂―海舟が好んだ男
原田左之助―新撰組の生き残り
明石元二郎―ロシア国内を攪乱した謀略将軍
豊田副武―悲劇の連合艦隊司令長官
