内容説明
母の急死で、長年音信不通だった父親とふたりきりの九州旅行に出かけることになった息子。母の深い愛情と親子の和解が胸に切ない「旅情」。小さな飲み屋を営む老女とその店に雨の日だけ訪れる寂しげな男。それぞれの人生の後悔と償いを描いて心に沁みる「晩酌ゆうれい」。定年を迎えた夫とその妻。仲睦まじく生きてきた夫婦の死別を描いた「海のさきに」ほか。人生の希望と後悔を切り取った、思わず涙する短篇小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
惠
8
鉄道が好きなので、タイトル買い(笑)。どの作家さんもハジメマシテ。ラストの『旅情』がすごく好き。先は読めるけれど、それでも泣いてしまった。2011/06/24
ヤスヒ
4
ふと過去を振り返りあの頃はどうだった…とかこうだった…とか、楽しかった事、嬉しかった事、あるいは悲しかった事、後悔した事、様々な出来事を思い出し何とも言い表せないような感傷に浸ることがある。この本はセンチメンタル急行という題名の通り鉄道を絡め、また切なさが滲み出るようなセンチメンタリズムあふれる短編が詰まっている一冊だった。どの話も特にびっくりするような展開はないが静かにしみじみと心につきささる。そしてただ過去の感傷に浸るだけでなく人生はこれからも進んでいくものなんだといっているようなところも良かった。2011/09/27
チョコザイ
1
どの話も優しくジンワリと染みる。 電車で出かけてみたくなる。長い拝借、海のさきに、旅情、が好き。2011/09/26
hakuas
0
『旅情』がいちばんすき。 http://uchinohondana.blog.jp/archives/1003490101.html2014/06/25
モフ刈り上げ@ビールウマー!!!(゚∀゚)=3
0
『反抗期』と『東京の背骨』と『海のさきに』がよかった。特に『東京の背骨』のじいちゃんのセリフ(かっこ悪かった事実ほど、かっこいい武勇伝になる)は名言だと思った。2012/01/09