出版社内容情報
あのシャープの経営危機の中で大きな注目を集め、鴻海の出資後に幕を閉じた、
ブログ『シャープの中からの風景』("ライブドアブログ OF THE YEAR 2016"話題賞)の書籍化!
2013年1月、空席が目立つようになった職場の風景にかき立てられるように、
ひとりの社員がブログをひっそりと書き始めた――。
シャープという巨船が沈みかけたとき、社員はいったい何を思ったのか?
大きく揺れるシャープの内側から見たこと、考えたことを当事者がリアルに綴った、
すべての会社員にとって他人事ではない話題作。
内容説明
誇るべき我が社が足元から崩れていく。その時現場は何を思ったのか?大反響を呼んだ話題のブログを書籍化!社員が書き続けたシャープ経営危機1311日。
目次
第1章 どん底から
第2章 社長交代
第3章 高まる違和感
第4章 束の間の回復
第5章 弛緩
第6章 不穏な空気
第7章 敗者復活戦
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2023/06/11
Roy
2
シャープ崩壊では外からの取材をもとに記載されていた。今回は中の立場から見える風景を知りたいと思い読んでみた。ブログからまとめたものなので、基本的には文体はその体で作られている。平易な内容ではあるが、中にあっても経営陣のリーダーシップの欠如、もっといえば問題解決の方法が精神論に終始し、トップしかできない抜本的な改革に手を付けなかったこと、責任の所在が不明瞭かつ責任を取らないことなどが見え、組織の士気が低下していたことがわかる。このあたりは、旧日本軍の失敗にも通じるものがあり、深刻な病のように思う。2018/03/09
ことよん
1
倒産の危機にある会社の社員が何を感じるのか。経営、マネジメントの知識がある人なら、何を考えるのか。良くわかりました。経営者、役員の人は、読んで欲しい本でした。2018/01/08
アーク
1
僕はこの本の他にもシャープ関連の本を何冊か読んでいたので、この本から新たに得られた情報は多くはなかった。その代わり、経営不振にあえぐシャープの当時の混乱ぶりとか、社員たちの絶望感とか、当事者ならではの生の感情に溢れていた一冊だったな。この著者は既にシャープを退職されているそうなので、鴻海の傘下に入って再生の道を歩みつつあるシャープの内情を知ることが出来ないのは残念。2017/08/05
おおさわ かずき
1
内部の人にしか分からないことが書いてあるのかと期待したが、社内の人でさえ会社の実態は把握できておらず、むしろ外部のニュースを情報源としていたようなので、その点は期待した内容ではなくて残念。 ただ、このくらいの規模の企業となると、一般社員には経営実態は知る術がない、という事がよく分かった。また、規模が大きいから安泰という事は無く、むしろ図体が大きすぎるゆえに軌道修正したくても直ぐに出来ずに衰退してしまうのが、大企業にとってはこれから大きなリスクになってくると思われる。2017/05/14