出版社内容情報
テロとの戦いや新興国の台頭により、相対的に存在感を失うアメリカ。トランプ新大統領の誕生は、“ひきこもり”化するアメリカ国民の意識が色濃く反映されています。一方で、フィリピンなど地政学的に重要な国がアメリカと距離を置くケースも目立ってきています。従来アメリカに賛意を表明するだけでよかった日本ですが、現状は日本が対中包囲網などのアジア外交を主導し、そこにアメリカを引き込むことを余儀なくされています。日本が再びアジア外交の主要プレーヤーに返り咲きつつある今、どのように考え、行動していくか。また、かつてのキーストーン的な役割から、アジア地域の“攪乱者”になりかねないアメリカと、最大の“攪乱者”である中国を、どう制御すべきか。米中日の事情に詳しい3人が解説。巻末には3人の鼎談を収録。
内容説明
トランプ大統領の誕生で、“ひきこもり”化が決定的になった米国。フィリピンなど地政学的に重要な国が米国と距離を置くケースも目立つ現在、日本は対中包囲網などのアジア外交を主導し、そこに米国を引き込むことを余儀なくされている。日本が再びアジア外交の主要プレーヤーに返り咲きつつある今、どのように考え、行動すべきか。そしてアジア地域の“撹乱者”になりかねない米国と、最大の“撹乱者”である中国の前でどう立ち回るべきかを米中日の事情に詳しい3人が語りつくす。
目次
第1章 安倍政権と日本は中国封じ込め戦略の主役になる(トランプ大統領誕生で世界は無秩序に陥るのか;トランプ政権が日米同盟・日韓同盟の弱体化を招くと歓迎する中国 ほか)
第2章 “死に体”の中国経済(SDRに加盟しても世界の投資家が相手にしない中国人民元!;中国政府発表の数字は眉唾ものばかり ほか)
第3章 「中国の夢」は夢に終わる(トランプ政権登場は世界秩序の転換期;中国が望んでいたG2時代の到来か ほか)
巻末特別鼎談 日はまた昇る―中国は日本に再びひざまずく(トランプ当選に中国は最初、大喜びしたのだが…;華人ネットワークによるトランプ応援団 ほか)
著者等紹介
宮崎正弘[ミヤザキマサヒロ]
1946年、石川県金沢市に生まれる。早稲田大学中退。「日本学生新聞」編集長、雑誌『浪曼』企画室長を経て、貿易会社を経営。82年に『もうひとつの資源戦争』(講談社)で作家活動に入る。国際政治、経済の舞台裏を独自の情報で解析する評論などに定評があり、中国ウォッチャーの第一人者としても活躍
石平[セキヘイ]
中国問題評論家。1962年、中国四川省成都市に生まれる。北京大学哲学部を卒業後、四川大学哲学部講師を経て、88年に来日。95年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。2007年に日本に帰化。中国や日中関係の問題について、精力的に講演・執筆活動を展開する
福島香織[フクシマカオリ]
ジャーナリスト。1967年、奈良県に生まれる。大阪大学卒業後、産経新聞社に入社。文化部、社会部などを経て香港支局長、北京特派員、政治部記者を歴任。2009年からフリージャーナリストとして主に中国、中華圏の政治、社会、経済、文化をカバーする。多角的な取材を通じて“近くて遠い隣の大国”の姿を精力的に伝えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。