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内容説明
オスロの山中で見つかった六歳の少女の首吊り遺体。首には「ひとり旅をしています」のタグがかけられていた。鷲のタトゥーの男、謎の宗教団体、忌まわしい過去―。それぞれの物語が複雑に絡み合い、ひとつにつながっていく。北欧ベストセラーのサスペンス・スリラー。
著者等紹介
ビョルク,サムエル[ビョルク,サムエル] [Bjork,Samuel]
ノルウェーの小説家、脚本家、シンガー・ソングライターであるフローデ・サンデル・オイエンのペンネーム。『I’M TRAVELING ALONE』はノルウェーの書店大賞にノミネートされ、ドイツの“デア・シュピーゲル”誌のベストセラー・リストで1位を獲得するなど、世界的なベストセラーとなる。現在はノルウェー・トロンハイムに暮らす
中谷友紀子[ナカタニユキコ]
神奈川県生まれ。京都大学法学部卒業。ミステリ小説の翻訳を中心に手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
138
北欧のミステリはハズレがない…とは思っていたけれど、これはギリギリのところかな。トリッキーな仕掛けがありすぎて、それが少し逆効果を生んでいるようにも思う。とはいえ、登場人物たちそれぞれの今後が大変に気になるから続編が出たら間違いなく手に取る。いつも思うのは、北欧ミステリの刑事たちの周辺では麻薬中毒が多すぎること。特に若い女性。実際の社会でも多いんだろうなと思わされる。2017/06/04
nuit@積読消化中
132
【オール・ハロウズ・イヴ読書会★第三週(10月22日~10月31日)】連続猟奇殺人、謎の宗教団体、忌まわしい過去…という解説とホラーチックな暗い表紙に、さぞかし凄惨な物語なのではと思ってましたが、なんとも真っ当なミステリーではないですか!しかも、こんなに興奮して読んだのは久しぶり!なんですか?この作家さん、新人?え、続編とかないの??後書もないので調べたところ、きちんと本国では今年第2弾が発売されている様子。全体に荒削り感はあるけど、無茶苦茶引きこまれる。特別捜査官チームの人たちがとても素敵!早く続編を!2017/10/30
papako
69
またまた北欧ミステリー。面白かった!結構な分量だけど、読みやすかった。訳のおかげかな。幼女の連続殺人事件が起こった。左遷されていた殺人特別捜査班が再結成され、犯人に挑む。天才的捜査官のミアと数学オタクのムンクがいいコンビでした。幼女殺人と宗教の面がどう繋がる?誰が犯人で目的は?もう!信じちゃだめ!助かるの?とハラハラしました。特にミアが手がかりを元に思考するところが面白い。他にも魅力的なキャラが多いので、続編期待します!ミア、死を諦めてくれたのかしら。2017/06/02
キムチ27
58
帯の激評がある作家は。。。という感想。出だしは面白く、サクサクと行く、読み易い。どんどん広がる展開で、人物一覧では足りない。メモを取りつつ後半。残り8割でトーンダウンして行く。ヒロイン刑事の過去歴が為す痛々しいキャラ、訳有り過ぎの捜査班リーダー ムンク、2人の関係思いの外 足踏み。怪しげな教団とロリコン教祖、金づるに過ぎなかった男は肩透かしの感。その辺りで目星がついた犯人が走るラストへ向けての迷走はややお定まり。セミプロハッカーの新人や好奇心一杯の兄弟の小ネタが花を添えてくれた。惜しむらくは広げ過ぎの伏線2021/11/23
あじ
49
少女が犠牲となった猟奇殺人事件で、特別召集された班の活躍を描く北欧発のサスペンス。派手な演出はなかったが、カリスマである女刑事ミアを始めとする捜査員たちの、興味深い過去や人格に惹き付けられる要素があった。同時進行するいくつかの場面。どこでどう交差してくるのか、モニター室の大画面で行方を見守る守衛の気分になった。絡まった糸を解していくのには忍耐がいる。しかしながら作者が故意に絡めた伏線には“種”があるものだ。指定された一本を引いたら、鮮やかに線が繋がったのだった。2017/03/18