内容説明
民主化を達成した1990年代以降、韓国では教育行政と学校(教師)の間で共通のヴィジョンと方向性を目指した民主主義的な学校改革が行われた。本書は、1990年代以降の韓国における学校改革のプロセスを通時的に捉え、現場の教師の声が反映された学校改革の事例の分析を通して民主主義的教育改革の実態を明らかにする。文科省主導の改革が一方的に進むわが国の教育にも重要な示唆を与える実証研究!
目次
第1部 主題と方法(1990年代後半以降の韓国における学校改革研究の視座;研究の課題と方法)
第2部 代案教育運動を中心とした新しい学校教育の模索(1997年‐2009年)(新しい学校教育のあり方を追求する代案教育運動―E学校を事例として;韓国の公立学校における「理想の学校」の可視化と教師の経験 ほか)
第3部 「革新学校」を中心とした公教育改革の始動と実践(2009年‐2015年)(「革新学校」を拠点とした教育改革―教育行政と学校現場の協力による学校改革の始動)
第4部 「革新学校」以降の「学びの共同体」としての学校改革(2010年‐2015年)(「革新学校」における校長と教師の学校文化の革新への追求―F高等学校の事例;学校改革における教師の経験―「学び合い」を中心とした授業への転換)
第5部 総括と考察(教育行政と学校による連携的学校改革の可能性と学校改革における教師の自律性)
著者等紹介
申智媛[シンチウォン]
韓国釜山生まれ。幼稚園から大学院まで日本と韓国を往復しながら成長した。2001年韓国梨花女子大学校師範大学英語教育科卒業、2004年東京大学大学院教育学研究科総合教育科学専攻学校教育開発学コース修士課程修了、2016年東京大学大学院教育学研究科学校教育高度化専攻教職開発コース博士課程修了。博士(教育学)。横浜国立大学、大東文化大学等の非常勤講師を経て2016年から帝京大学短期大学専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。