内容説明
復帰40年を経ても基地の減らない沖縄は、「本土」に対し、いまや公然と差別を語り、グローバル世界での「自立」を展望しようとしている。吉本南島論に呼応して「復帰論」に異を唱え、沖縄の自立の轍を刻んだ新川明、岡本恵徳、川満信一、高良勉らの言説に立ち戻り、いま一度「沖縄と日本」の接合と分離を問い直す。
目次
「擬制の終焉」―沖縄「復帰」四〇年
内的境界と自立の思想的拠点―ワンタマギルーの眉間の槍は抜かれたか?
異族の論理―死者的な
不服従の拠って立つ地点―沖縄「軍用地」をめぐる対立を考える
「“非国‐民”の思想」の潜勢力―詩的想像力再考
“自立”とダイグロシアの詩学
著者等紹介
西谷修[ニシタニオサム]
1950年生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専門はフランス現代思想、戦争論、世界史論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。