出版社内容情報
図書館のリアルと未来について、学校・公共、自治体関係者の「当事者」と、「使う人」が論じ合う図書館大特集。出版業界人は必携の特集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
60
勉強のため……と思って手に取ったけれど、示唆に富んでいて読みふけってしまった。図書館学を研究したり「中の人」向けかなと思う文章も多いけれど、図書館の在り方についてもっと多くのかたに考えていただくために読まれてほしいと思う。運営する側も変わっていかないと利用者の意識も変わらないんだよね。2019/06/17
鳩羽
11
図書館が図書館としてたっていくための未来というか、その根拠や必要性を問うような、明るいけれど厳しい論考が多いように感じた。多様性と公共性はそもそもそんなに相性が良くなさそうだし、それを同じ「場」に共存させようとするとき、多様性を均一にならすにしろ時間をかけて教育するにしろ、公共の場を作るための構成員の同意が必要だろう。学校図書館は、そういう意味では図書館の方向をまとめやすいのかなとも思った。2019/01/03
コーキ
1
紙の本、電子の本、「場」としての図書館。災害時のサポートや民主主義の砦としての図書館。図書館好きの図書館好きによる図書館好きのための図書館論。2019/06/12
Daimon
1
嶋田氏の批判―「図書館が、雰囲気を味わうものとしても親しまれることはむしろ歓迎すべきことでもあろう。しかし、サービス提供サイドが、こうした「コト消費」に照準を合わせて施設計画や運営をしてしまうと、本来的な図書館の目的や機能が阻害されてしまう」(p.32)。記号と消費の対象「のみ」存在する図書館に批判的だけれども、「人々が心地よいと感じる雰囲気やデザインを決して軽視してはならない。ここが自分の居場所と感じさせるデザインの力は、論理的な動機づけを超越した情動に訴える感覚的、身体的な意志だ」(p.37)。2019/02/13
きょん
0
図書館についての文章が読みたくて手に取った。『エクス・リブリス』の公開が楽しみ。 特集以外の連載も、普段なら手に取らないような内容だったので、たまには雑誌もいいなと思った。2019/02/10