内容説明
日本近代文学を代表する七人の文豪。彼らは漢詩を愛読し、また自ら詠むことで、日本語の優れた使い手としての語彙や表現を磨き上げてきた。漢詩と文豪たちの、ときに微笑ましいまでの逸話は、漢詩をぐっと身近に感じ、近代日本文学をより面白く読むためのエッセンス。
目次
1 母の膝の上で蘇州を夢見る―徳富蘇峰(文久三年生)(膝に抱いて読み聞かせる;カラスは、なぜ月が落ちてから鳴くの? ほか)
2 ぼやき、癒され、恋を語る―森鴎外(文久二年生)・夏目漱石(慶応三年生)・中野逍遙(慶応三年生)(新聞のイラストにも漢詩;酔っ払いの相手か子どもの世話か ほか)
3 文字で美しい絵を描く―小川未明(明治十五年生)(未明の童話で、ニホンゴを学ぶ;嫌いな科目がある日は行きたくない ほか)
4 ダイナマイトの火で吹き飛ばせ―芥川龍之介(明治二十五年生)(ちちんぷいぷいごよのおたから;第二の愛郷心を尊重しなくてはいけない ほか)
5 眠狂四郎、吟じます―柴田錬三郎(大正六年生)(愛する女にプレゼントする;非情な男は、非情を貫け ほか)
著者等紹介
森岡ゆかり[モリオカユカリ]
1962年大阪市生まれ。大阪女子大学(現大阪府立大学)卒業。奈良女子大学大学院文学研究科修了。奈良女子大学人間文化研究科(博士課程)比較文化学専攻単位取得満期退学。博士(文学)。かつて蘇州大学(蘇州市)で1年間、中国文化大学(台北市)で2年間日本語を教授。現在、京都女子大学・近畿大学・京都光華女子大学非常勤講師。漢文学、比較文化学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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in medio tutissimus ibis.
ぎんしょう
さ
さき