出版社内容情報
学校臨床心理士によるスクールカウンセラー事業は、平成7年から始まり13年目を迎えて
いる。これまで顕著な成果をあげ、社会から高く評価され、教育に大きく貢献してきている。
本号では、これまでの実績を踏まえ、更なる充実と発展を目指して、新しく開拓されてきてい
るフィールド、新しい方法、将来のスクールカウンセラー制度の方向、臨床心理士の成果を
高めた緊急支援の現状、地方分権の潮流の中で、この事業の発展のために重要性を
増す都道府県臨床心理士会の学校臨床心理士担当理事・コーディネーター活動の留意点
などを中心にまとめ、教育サイドからの応援と激励のシンポジウムを加えた。
■序論/コラボレーションと地方の時代の始まりとこれからの発展 (村山正治)
■コーディネーター活動の実際
・東京都配置事業と支援活動の実際-大規模な配置と組織的支援 (岡本淳子)
・学校臨床心理士の活動をバックアップする-コーディネーター活動の実際(大阪府) (梶谷健二)
・コーディネーター活動の実際-学校臨床における実践力のレベルアップとネットワークづくり(佐賀県)(古賀靖之)
■スクールカウンセリング活動の実際
・学校アセスメント-コミュニティのニーズに応じた支援の構造化のために (福田憲明)
・非行生徒への学校心理臨床の実際 (東 千冬)
・発達障害のある子どもへのスクールカウンセラーによる支援 (鶴 光代)
・虐待-うそをつくこと、友人とのトラブルが絶えないことの背景にあった虐待 (金岡洋子)
・子どものコミュニケーション・スキル-スクールカウンセリングの課題 (西井克泰)
・保護者カウンセリング-その特徴、機能・構造、研修など (田畑 治)
・エンカウンターグループによってクラス内に信頼のネットワークができる試み-PCAグループの視点から(村山正治)
・教師へのコンサルテーション (吉井健治・山下一夫)
・保育と心理臨床の連携-東京都日野市保育カウンセリング事業 (滝口俊子・渡邊明子)
■特別寄稿
・学校臨床心理士の更なる発展のために (大塚義孝)
・スクールカウンセラーの課題 (村瀬嘉代子)
・『心理臨床学研究』にみるスクールカウンセリング研究と展開 (鶴 光代)
■スクールカウンセラーの課題
・学校臨床の基礎 (鵜養啓子)
・スクールカウンセラーの訓練 (かしまえりこ)
・夢のスクールカウンセラー制度 (鵜養美昭)
・スクールカウンセラーの倫理 (馬殿禮子)
・スクールカウンセラー活動の評価―効果や有効性を中心に (本間友巳)
■スクールカウンセラーの教育への貢献
第12回 学校臨床心理士全国研修会 シンポジウム(抄録)
「スクールカウンセラーに期待されるもの―教育全体を視野に入れて」
(シンポジスト:門川大作/竹島園枝/野口克海/若林 彰)
(指定討論者:倉光 修)
(司会:滝口俊子)
■文献解説
・スクールカウンセラー事業に関する文献紹介 (滝口俊子)