内容説明
明治20年代半ばに静岡中で始められた野球は、その後浜松中や掛川中、沼津中、韮山中、榛原中などに広まり、26年(大正15)の静岡中の全国制覇によって一気に高まっていく。甲子園では戦前戦後を通じ春が優勝3回、夏は優勝1回、準優勝5回を数える。全国でも屈指の強豪県だった。既に70年が経つ日本プロ野球界には、県出身者が36年(昭和11)スタート時の4人を含め170人余り在籍した。出身高校は県内全域60校近くに及ぶ。本書は、こうした「野球王国」を担った選手たちの生涯成績やエピソードを交え活躍の跡を学校別に振り返った。数々のタイトルに輝いた選手、1軍の試合に登場することなく消えていった選手。こんな選手がいたのかと母校を懐かしく思われるかもしれない。今再び、野球人気の隆盛と「王国・静岡」の復活を期待したい。
目次
第1章 伝統の輝き(静岡商―新浦、池谷、大石 スター続々;静岡・静岡中―MVP種茂や“守護神”赤堀 ほか)
第2章 強豪の誇り(韮山;沼津東・沼津中 ほか)
第3章 私学の躍進(御殿場西;沼津学園(現飛龍) ほか)
第4章 無限の挑戦(東部地区;中部地区 ほか)
第5章 番外編(加藤・2千本安打で名球会;鈴木・2年連続の首位打者 ほか)