出版社内容情報
榎本博明[エノモトヒロアキ]
著・文・その他
内容説明
行政による許認可事業での総理大臣への「忖度」の有無が国会で議論されるなど、どこに原因があるのか究明の難しい社会問題が続発している。そこに共通するのは、「上」の人間の顔色をうかがう「下」の人間が、「上」の人間が指示していないことまで実行してしまうという構造的問題である。それを逆用する「上」の人間までいるからややこしい。ビジネスの世界でも、だれの指示なのかわからない仕事や、よかれと思ってしたことで責められる場面がよくあるのではないか。社会心理学の第一人者が、「日本型社会」に蔓延する病理を分析。
目次
第1章 世の中を動かす「忖度」の正体
第2章 「忖度」と日本人
第3章 「忖度」に気づかない上司、「忖度」しないと怒る上司
第4章 「忖度」できなくて困った部下、「忖度」しすぎて迷惑な部下
第5章 「忖度」を利用する人々
第6章 「忖度」社会を生きるための処方箋
著者等紹介
榎本博明[エノモトヒロアキ]
心理学博士。1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒。東芝市場調査課勤務ののち、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。川村短期大学講師、カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、MP人間科学研究所代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Snowy
2
「忖度」について、「忖度」が国民誰もが知る流行語になった後、心理学者である著者によって書かれたもの。「忖度」といえば、今や、不正の臭いがついてしまったが、もともとは、「空気を読む」「相手の言外の意図を察する」から、更には「気配り」「おもいやり」といったケチのつけようのない美徳の言動と同じものであるというのは、気づかされた部分だ。著者はそれが日本人特有のものであり、欧米のコミュニケーションとの差について述べているが、この人はどれ程欧米の人と交流したり生活したりした経験があるのだろう。2018/03/23
Akio Kudo
0
★★★ 忖度が如何に危険な行動か良くわかる。2018/06/16
KOBOY
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★★☆☆☆2018/04/30
一龍
0
結局コレも日本の文化なんだよなぁ。 一概には悪いとはいえないと思う。2018/01/08