目次
砂塵
壁龕
尖塔
著者等紹介
青山茂根［アオヤマモネ］
１９６６年茨城県生まれ。１９９３年宗形句会に初参加。俳句を始める。「港」所属後、退会。１９９８年「銀化」創刊より入会、銀化同人。２００６年「豈」へ参加。「港」「銀化」にて新人賞。俳人協会会員（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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俳句とは本来、表現上制約の多い日本語独特の定型詩だが、本書はそのようながんじがらめの桎梏囹圄からの逃避行を綴ったかのような幻想的句集だ。異郷への憧憬、古(いにしえ)の時代への追憶に満ちた幻惑的な句々が並ぶが、それらは決して奇を衒う現実離れしたものではなく、歴史的・地理的な洞察に即した言わば「地に足の付いた」堅実な内容であることは間違いない。事実、それらの句の多くは作者が海外へ渡航した際に詠んだ、あるいは日本において異国の風景を思い出しつつ詠んだ句であり、作者の文学的幻想は現実生活にしっかり根差したものだ。2020/01/17
