内容説明
好きで観ていた映画が研究対象となり、自己と向き合うところから“女性”と“性”というテーマを発見した!「見せるべきではない/見るべきではない」とされたから隠されたのはなぜか。検益の歴史において問題とされてきたのは性表現。映画の検閲はどのような歴史をたどってきたか。「性」はなぜタブーとされるのか。日仏の映画における検閲を取り上げ、徹底検証する。
目次
第1部 日本の映画検閲制度の始まりとその後の変遷
第2部 フランス映画の検閲の変遷
第3部 女性監督が描く「性」
著者等紹介
園山水郷[ソノヤマミサト]
映画研究者、映像作家。津田塾大学学芸学部英文学科卒業。イメージフォーラム映像研究所20期生。パリ第一大学大学院修士課程修了。主な研究テーマは、性を描く映画、女性監督による映画、また映画のなかで描かれる女性について、検閲問題、前衛・実験映画など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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dzuka
1
普段何気なく、映画上映の前に目にする「映倫」。 映画の審査をしていることはわかっているが、どのような経緯でできて、どのように審査していて、どのような運営されているかわからなかったが、そのことを丁寧に説明してくれている書だった。 この映倫、戦後は、検閲を復活させまいという心意気と警察権力と表現の自由の限界に挑もうとする映画人との調整に最新の注意によって運営されていることもよくわかった。 ただ、この本の題名にある「性」に関する表現の取り扱いは、この本を読んでもすっきりいかないものだった。2018/07/25
カンパネルラ
0
なるほど、なにごとにも最初ってのがあるわけで、映画が世に出て、なにが良くてなにが悪いか、普遍的な倫理観なんてものは存在しないわけで、当たり前ではあることに、かなり納得してしまった。これは現在のネット社会で起きたこととはちょっと違うんだろうな。2016/07/05
ちり
0
映倫の人のインタビューがわりとまとまった量があって読み応えあった。2015/10/27