内容説明
運命を変える「広場」、人に呼び掛ける「屋敷」、深層心理を揺さぶる「史跡」、心を映し出す「洞窟」…物語の鍵を握るのはいつも、「場所」のもつ不思議な力。『ハワーズ・エンド』、『インドへの道』などで知られる英国作家E.M.フォースターの新たな一面に光をあてる。
目次
序章 E.M.フォースターの小説における「場所」を研究する意義
第1章 『天使も踏むを恐れる処』―自己発見の町モンテリアーノ
第2章 『眺めのいい部屋』―ルーシーの出発点シニョーリア広場と彼女が逡巡する場ウィンディー・コーナー
第3章 『長い旅路』―リッキィに働きかける異教徒の墓キャドベリ・リングズ
第4章 『ハワーズ・エンド』―継承者を求める館ハワーズ・エンド
第5章 『モリス』―真の姿が露になる「あずき色の部屋」
第6章 『インドへの道』―異様な洞窟マラバー
著者等紹介
塩田伊津子[シオタイツコ]
2000年フェリス女学院大学英文学科卒業。2003年横浜市立大学国際文化研究科修士課程修了。2008年フェリス女学院大学人文科学研究科博士後期課程修了。2009年博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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