内容説明
リスのハロルドは、ニューヨークの小さな公園で幸せに暮らしていました。ところがある日、ひょんなことから、しっぽの毛を奪われるはめに。愛らしいしっぽを失い、ネズミ同様の姿になったハロルドを待っていたのは、つらくて厳しい生活でした―「マドレーヌ」シリーズの生みの親、L・ベーメルマンスの孫にあたるJ・ベーメルマンス・マルシアーノが、魅力的なイラストとともに贈る、冒険と勇気と友情の物語。
著者等紹介
マルシアーノ,ジョン・ベーメルマンス[マルシアーノ,ジョンベーメルマンス][Marciano,John Bemelmans]
1970年、ニュージャージー州生まれ。「マドレーヌ」シリーズの作者、ルドウィッヒ・ベーメルマンスの孫。コロンビア大学を卒業後、田舎で記者や、コンピューターのプログラマーなど、いくつかの仕事についたあと、作家を志す。現在、ニューヨークで暮らしている
石井睦美[イシイムツミ]
神奈川県生まれ。『五月のはじめ、日曜日の朝』(岩崎書店)で毎日新聞小さな童話大賞、新美南吉児童文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けろりん
44
リス『squirrel』という言葉は、ラテン語で『自分のしっぽの影に座るもの』という意味です。そんな前書きから始まる灰色リスのハロルドの物語。NYはストラウスパーク唯一のリスとして、ごきげんな毎日を送っていたハロルドは、ある事情で、ふさふさで立派なご自慢のしっぽの毛を失くしてしまいます。灰色の体に、貧相なはだかのしっぽ…。これではまるで(きゃ~ッ)!その愛らしさで、たくさんのファンから日々食べきれないほどのご馳走をもらって、食べ物を探した事のないハロルドに、冷たい世間の風が吹きつけます。どうなるハロルド!2020/07/02
琥珀
2
小学生以来の再読part2。担任が毎日少しずつ読み聞かせてくれて好きになった本。キングもアメリアも他のネズミ達も良い奴で、シドニィには沢山の物を奪われて苦労したけどハロルドは幸せ者だな。2013/10/24
がる
2
子供の頃りすを飼ったことがあって、あのしっぽのふわふわ感を思い出しました。リスにはリスの生き方、ネズミにはネズミの生き方があって、相手の価値観をどう受け入れるか、ですよね。ただのかわいい子供向けのストーリーではなくて、奥深いものがあるなぁと思いました。2010/10/15
希咲(きさ)
1
アメリカの公園に住むリスが主人公のお話。フサフサなしっぽがなくなっちゃったリスのハロルドは、まるでネズミの見た目とそっくり!しっぽがフサフサしていないだけで人間たちに「汚い」と罵られ、家にも住んでいられなくなった。 命と同じくらい大切にしていたしっぽだったけど、それがなくなった時に彼が手に入れたものとは…? 見た目で判断してはいけないこと、違うところがあっても相手を受け入れることなどを教えてくれるお話でした。2023/06/20
ゆうみい
1
ハロルドがすごく優しい。私なら恨むだろう相手にも優しくて、可愛くて、ステキ!2006/06/10