内容説明
貧乏長屋に住まう龍太は、三十をすぎているにもかかわらず、決まった職ももたず、ぶらぶらと日々をすごす遊び人。わがままで気まぐれな性格ではあるが、困った者には手を差し伸べ、揉め事を解決する男気はもち合わせている。頼りになるのかならぬのか…よくわからぬ龍太であったが、その裏には、とんでもない素顔が隠されていた。香月龍太郎敏光―もと石喜藩の藩主で、いまは隠居の身。しかも、時の将軍・徳川吉宗により『百目奉行』なる密命をさずけられた英傑こそ、龍太のまことの姿であった!弱者の嘆きを聞き入れ、幕府を裏から支える、香月龍太郎の活躍がいまはじまる!書下ろし長編時代小説。
著者等紹介
飯野笙子[イイノショウコ]
神奈川県生まれ。早稲田大学卒業後、編集者、ライターを経て作家デビュー。高校時代から歌舞伎、落語などに親しみ、江戸情緒を愛す。新進気鋭の女流時代小説の書き手(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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