内容説明
戦艦『武蔵』建造中止―アメリカとの開戦が不可避となりつつある中、衝撃的な決定が海軍内を駆け巡った。日本は戦略方針を一大転換し、世界の常識だった大艦巨砲主義の殻を脱ぎすて、新戦力たる航空主兵主義を纏うことにしたのである。その中核的存在は、対米避戦を唱えながら皮肉にも陣頭に立つことになる山本五十六。戦争を望むのはアメリカの方であることを知り、やむなく勝利への準備を模索し始めたのである。その第一の成果が、航空技術者の総力を結集して開発した艦載機であった。米太平洋艦隊とマーシャル沖にて会敵した第一航空艦隊は、直ちにこれらを実戦に投入し、奇襲を敢行。スピードも性能も大幅に向上した零式艦上戦闘機二三型の大編隊が、世界最強艦隊を震撼の渦に巻き込んでいく。航空機の大いなる可能性に、帝国の未来を賭けた男たちを描く、待望の本格的シミュレーション・ノベル、第一巻。
著者等紹介
遙士伸[ハルカシノブ]
1969年、仙台市生まれ。東北大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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