内容説明
第二次大戦時に世界最大規模といわれたドイツ国防軍情報部をひきいたカナリスとはいかなる人物だったのか―国家のため、情報戦に心血を注ぎながら、一方、反ナチ主義で、反ヒトラー運動を密かに展開したというその数奇な運命とは…。非業の死をとげるまでの足跡と、ドイツにおける諜報戦の全貌を描いた異色作。
目次
カナリス提督
国防軍情報部
孤独な戦い
第二次大戦勃発
カナリスの陰謀
反逆(ラントフェラート)
強敵英国
対米情報戦
アイルランド工作
地中海を制圧せよ
ハイドリッヒの暗殺
地下戦争
国防軍情報部の快挙
実らぬ反逆
悪魔に護られたヒトラー
戦争の行方
カナリスと国防軍情報部の最後
著者等紹介
広田厚司[ヒロタアツシ]
1939年、北海道に生まれる。明治大学卒業。会社勤務の傍ら、欧州大戦史の研究を行なう。月刊誌「丸」をはじめ各誌に執筆。現在、翻訳家として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
櫻澤さくら
7
全体の流れを追う分には良いが、諜報全体を扱っている(その割りには短い)ので予備知識がないと厳しい内容かなと思いました。でも、個人的にはベスト博士やオーレンドルフ教授にも触れていて◎2014/11/21
鐵太郎
5
謎が多いカナリス提督の生涯を追ったもの。スパイマスターとしての職務に傾注しながらも、ヒトラー政権の危うさを認識してその排除を考え、ついに拷問の末に処刑された人ですね。なかなか面白い題材なのですが、二つの点でちょっと。 ①カナリス提督とは直接関係ないスパイの活躍や英国情報部に取り込ませるサマにページを割きすぎて、興味を削がれるところがあります。 ②読点「、」の付け方を始めとする文章の変なところ、推敲不足があります。そういうところに出くわすと文章として読みにくく興を削がれます。 惜しいな。2015/03/18
toriarii
3
読了。タイトルと表紙に注意。カナリス提督の活動に触れてはいるが、 メインは2次大戦時のドイツの各情報機関の諜報、防諜活動になっている。 カナリス提督自身の情報に目新しい部分はかなり少ないのと、諜報、防諜活動も親衛隊、国防軍の内容が時系列順に記載されているが、内容が把握しづらい。時系列とその変遷を追うことができるが、本書の要点がわからない。 短時間で読めたが充足感はあまり無い。基礎的な情報収集には良いかもしれないが、個人的にはハズレだと思った。2014/11/04
Johnny-T
1
ドイツ国防軍情報部の長、カナリス提督の行動を軸に、第二次世界大戦のドイツとその同盟・敵対勢力内の各機関が行った諜報・防諜活動全体を広く扱った一冊。 時系列に添って第二次世界大戦期ヨーロッパの諜報活動全体の流れを追いかけるものなので、やや広く浅めの内容ですが、それだけに初心者の入門用にはよい一冊です。2014/12/27
灰月
0
カナリス提督がメインではなく、国防情報部の活動を広く扱っているため登場人物の多さに脳みそが死にかけた。2016/10/02
-
- 和書
- 涛(とう) 〈下〉