光人社NF文庫
私は吉田茂のスパイだった―ある謀報員の手記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 190p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784769826002
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0195

内容説明

吉田茂を監視するため、大磯の吉田邸に書生として潜入した陸軍中野学校出身のスパイが書き残した克明な記録。自らの職務に忠実に励みながらも、吉田の人に触れ、しだいに畏敬の念を抱き始める。その第一級史料『防謀記』を基に、大戦末期の昭和の知られざる裏面史を綴り、宰相吉田の人間性も合わせ伝える話題作。

目次

まえがき ある時代の貴重な記録を読む前に
第1部 昭和史の中の吉田茂(保阪正康)(吉田茂逮捕の「虚」と「実」;その軌跡の一断面;戦後体制の樹立者)
第2部 防謀記(ある軍曹の告白)(東輝次)(陸軍省防衛課;「女中工作」;書生追い出し工作;「こりんさん」の大磯疎開;余の偽騙工作;余の書生生活;余の日常生活;憲兵の工作;大磯工作拠点の設置;弾圧;釈放;退邸;その後のヨシダ総理と余;「コーゲン」の丁工作)

著者等紹介

保阪正康[ホサカマサヤス]
評論家。ノンフィクション研究家。1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部社会学科卒。出版社勤務を経て著述活動に入る。日本近代史(とくに昭和史)の実証的研究、医学・医療の分野を検証する作品を発表している。個人誌「昭和史講座」(年2回刊)を主宰。現在、函館大学客員教授も務めている。第52回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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マリリン

2
この本で吉田茂元首相の人間的な魅力に触れる事が出来た。今の政治家でこの人のように芯が通り、心が広く暖かい人がいるだろうか。今の時代にこそ必要な人だったと思う。2016/02/27

風見じじい

1
戦時中和平主義の吉田茂に対し、陸軍が送り込んだスパイの手記ですが小説の様な面白さがありました。憲兵と防衛課の2つのルートで潜り込み、お互いの素性を知らず、敵対心さえ持っていたという点に、今の官僚と同じようだ思います。陸軍が、和平主義の政治家が戦争遂行のために邪魔だという、組織の論理の矛盾、何のための軍隊かということを考えるとため息が出ます。2013/07/01

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