内容説明
ユートピア論最大の著作『ポリテイア』(『国家』)は、理想の国家建設を目指す近代日本の魂を揺さぶった。やがて、全体主義のイデオロギーに利用されてゆく運命を辿った問題作の核心に触れる、野心的な一冊。
目次
第1部 現在の鏡としての『ポリテイア』(『ポリテイア』の正義論;理想国論批判の再考;「哲人王ホメイニー」)
第2部 『ポリテイア』を読んだ日本の過去(新しい日本語のプラトン;明治から大正へのプラトン;戦前から戦後へのプラトン;「理想国」への挑戦と挫折)
第3部 私たちが語る未来の「ポリテイア」(「ポリテイア」とは何か?;「天上に掲げられたポリス」;「理想」を書く/読むこと)
著者等紹介
納富信留[ノウトミノブル]
1965年東京生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。同大学院博士課程を経て、95年ケンブリッジ大学古典学部にてPh.D.取得。九州大学文学部助教授を経て、慶應義塾大学文学部教授。国際プラトン学会前会長。専門は西洋古代哲学。『ソフィストとは誰か?』(人文書院、2006年)でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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