出版社内容情報
安住を失った魂を反映し陵夷の時代の苦悶を象徴するがごとき反調和的な平安後期の思潮の中に、理想と現実を求めて著わされた物語の素材と構成を文芸的に論及。
【目次から】
第一部 源氏物語の研究
源氏物語の構成 源氏物語の女性像 源氏物語の内容
平安朝物語の精神
第二部 平安後期物語の研究
序章
第一章 平安後期物語概説
第二章 平安後期物語各論
第三部 (増補)
帚木・空蝉・夕顔三巻の構成的意義
六条御息所論
葵上と六条御息所―光る源氏の心理を通して―
源氏物語の陰影
源氏物語における歌物語的契機