内容説明
江戸鎌倉河岸にある酒問屋の看板娘・しほ。ある日、武州浪人であり唯一の肉親である父が斬殺されるという事件が起きる。相手の御家人は特にお咎めなしとなった上、事件の原因となった橘の鉢を売り物に商売を始めると聞いたしほは、無念の思いを募らせるのだった…。しほを慕う政次、亮吉、彦四郎や、金座裏の岡っ引き宗五郎親分との人情味あふれる交流を通じて、江戸の町に繰り広げられる事件の数々を描く連作時代長篇。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。71年より74年末までスペインに滞在、闘牛社会を取材。以後、スペインをテーマにしたノンフィクションを発表。1999年、初の時代小説『瑠璃の寺』(文庫化に際して『悲愁の剣』と改題)を発表後、次々と作品を執筆、時代小説の書き手として高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はる
9
プロローグと18年後のつながりに気がつくまで時間がかかってしまい、自分のぼんやりさにがっかり^^;(苦笑) 凄惨な事件の描写や命をおとす人が多いことにひいてしまいましたし、若く健気で美しいヒロイン『しほ』には感情移入しにくかったですが、宗五郎親分にうっとり♪ *^_^* 寺坂同心とのコンビも良かったです。(^_^) 2014/08/01
オレンジ。
7
「酔いどれ小籐次」と違って今回の主役は若い。鎌倉河岸にある酒問屋に勤めるしほと、彼女を慕う政次、亮吉、彦四郎を中心に物語が展開していく。小籐次が魅力的だったせいかハマれず、他のシリーズ「居眠り磐音」に替えようかと思案中。2015/01/23
Koning
6
うん。佐伯。
fern
5
幼なじみ、ご近所、上司、奉公先の家族…等々、人々の繋がりが細やかに暖かくて、一人で生きる16歳の少女が孤独じゃないのがとても良いと思う。街全体が家族のようだった時代はもうファンタジーのようだけれども、懐かしくて羨ましい。若いメンバーを、情も実もある大人たちががっちり守っているのも良いなあ!2010/02/06
はんべぇ
4
佐伯泰英のシリーズ物の一巻。今回は主役が若い〜^ ^。とりあえず五巻迄貸してくれたから続きも楽しみ♡ 青春&捕物です‼︎2014/12/04