感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
117
綺良さんの数奇な運命と苦難を乗り越えて、たどり着いたのが鋳物師、女性鋳物師の誕生物語なのかな、女性の描き方が他の今井作品とは少し違うようでしたが。 2016/10/05
いつでも母さん
85
ん~ん、併読して読んでいた為か思いの外に時間がかかり、またストーリーにも入っていけなかった・・あまり今井作家とは相性が今ひとつか(汗)装画は素敵なのだが、ハッキリ言って綺良により添えなかったからだろうな。女性の鋳物師がいたのね、そこにもう少し重きを置いたほうが良かったかも・・枝垂れ桜の茶の湯釜の件(彦六郎とのお目もじ)もなんだかなぁだったし。いやいや・・まぁ、これはこれでって事で、とにかくリタイアせずに読了したと云うことです(^o^)2015/12/07
衛兵
21
盛岡南部初代利直に仕える重臣の娘、綺良。彼女の一代記。藩主の庶子と幼なじみとして育つが、わがままな二代目藩主に意見した父は没落。その後も次々と不幸が彼女を襲うが、たくましく乗り越えていく。この街ができた頃、こんな物語があったのかもしれないのですね。少し勇気をいただきました。毎日通う盛岡の街並みが、明日から少し変わって見えるような気がします。2018/11/10
ケイプ
18
重臣の娘綺良が次々に襲いかかる苦境に果敢に立ち向かい、自分の進むべき道を見つけていく。その姿はいいんだけど、綺良にとっての初恋の相手彦六郎に共感が持てなかったなぁ。もう少し自分に真摯に向き合って欲しかった。でも綺良が小さい頃彦六郎と見たしだれ桜の美しさはずっと心の奥にあったんですね。よかった。本書とは関係ないのですが今井さんも今年手術をして体調があまり良くないと知りました。そんな中でも意欲的に書いていくとおっしゃっていますが、どうぞ無理をなさらずに。まだまだたくさん読んでいきたいですから。2015/11/30
Nazolove
18
あえて”ハズし”の意味での購入(ピンクっぽいし女性作家で女性向けの本だと思った)であったのだが、なかなか面白い作品だった。 冒頭の盛岡弁(間違ってたらごめんなさい)に面喰ってしまってなかなか読み進めなかったのだが、徐々に軌道修正して普通の物語に入って行ったので良かった。 こういうつかみもある意味ではいいかもしれないな、と勉強になった(狙ってやったのかどうかわからないが)。 後半に向かって人死に過ぎたり展開変わりすぎて時に読み直してしまったが、このような女性の人生は大変なのだなと思った。 2015/10/22