内容説明
雑誌のライター・高木のもとを訪れた一人の青年―新城邦明。彼は自らを超能力者と称し、高木に、かつて存在したウェブサイト“超能力同盟”への参加者たちを探し出してほしいと依頼する。邦明は彼らとともに「約束の地」すなわち、通常の人間たちから離れた土地に移り住もうと考えていたのだった。一方、陸上自衛隊一等陸佐の桜木はサイキック研究の成果から彼らを人間兵器化すべく邦明ら一同の捕獲を画策する。彼の子飼いの部下・黒崎による追跡は執拗をきわめ、ついに高木はその手に落ちてしまうのだが…。血が血を呼ぶ殺戮のサイキック戦争!果たして人類に未来はあるのか。
著者等紹介
平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学卒業。2000年『エンデュミオンエンデュミオン』で作家デビュー。同年『エリ・エリ』で第1回小松左京賞を受賞。本格SFの書き手として今、もっとも期待されている作家である
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感想・レビュー
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Ai
7
超能力もの。迫害される悲惨さ、追い詰められる焦燥感をビートに、凄まじい超能力バトルを楽しめました。廃村で暮らすおじいちゃんおばあちゃんたちのエピソードが、泣けた。2019/10/22
ひさか
4
2003年6月角川春樹事務所刊。能力者対非能力者という、よくあるテーマなのだが、突き詰めた展開と描写が圧巻。楽しめました。2020/01/23
てんとうむし
1
超能力系。超能力を持った人間が、超能力を持たない人間たちの中でどう生きていくかを模索する話。もっと希望のある話を期待してたら、途中から、安住の地を探す超能力者たちvs超能力者を捕まえようとする怖い人たちという構図で、結構血なまぐさい話になってしまって読み進めるのが辛くなりました。自分としてはもうちょっと明るい話が好みだな。 2015/12/29
Bibichan13
1
次元が違う。絶対に共生はできない。2014/01/29
ノメ
1
異端者にとって、約束の地はどういう場所なのだろう。同じ価値観を持てる場所を作ることか。それとも支配者となることか。2012/11/07