内容説明
アジアの都市と農村をテーマに、三国志の時代から現代に至るまで、歴史学、文学、哲学、地理学、言語学と、およそ人文系の専門分野を網羅した論文集。ある地域(都市)の特定の時代を論じたもの、ある地域(都市)を通時的に論じたもの、複数の地域(都市)を比較検討したものとバラエティに富み、また、専門的な知見をできるだけ噛みくだき、わかりやすく読めるよう考慮された18本の論文を収論。
目次
魏志倭人伝にあらわれた卑弥呼観
中国と日本の国交樹立の起源―遣隋使小野妹子
内藤湖南の「近世文学史論」―関西と関東の儒者
「リンゴの唄」と上海の堀田善衛―「惨敗」日本と「惨勝」中国の戦後スタート
「サラ」のある大阪・「サラ」のない東京
長浜市菅浦と「文化的景観」
石川県立図書館所蔵小倉文庫の海外神社史料について
都市名称「マーマッラブラム」について
ブルハーンプルとアシールガル要塞
ムスリム軍営地と南アジアのウルドゥー語
テヘランの変遷
都市化と幼児教育からみたベトナムの社会変化
東晋初期の健康(南京)―烏衣巷
孤山を論じて古楽府に及ぶ
物語りの力を信じる者―宣巻と魯迅の紹興
地誌としての「龍井」―『延吉県志』と『龍井県志』をめぐって
「北京人」と「上海人」
都市上海と日本人―いくつかの断面