内容説明
自らも30年間「無国籍」でありつづけた編者と、当事者、支援者、弁護士、研究社、国立民族学博物館、国連難民高等弁務官事務所らが一堂に会して、喫緊の問題に真正面から取り組んだ日本初の試み。
目次
1 「見えない人々」を可視化する(なぜいま、無国籍問題か?;ドキュメンタリー映画からみた無国籍者;国家に所属しない人々の研究をめざして;基調講演「忘れられた人々」―無国籍の問題に対応する国際的な枠組みについて;無国籍の著名人)
2 当事者の声から無国籍の現状を知る―パネルディスカッション第1部(「私」と無国籍;無国籍者がかかえる問題)
3 法的見地からみる無国籍とその解決策―パネルディスカッション第2部(人を取り巻く法制度―実態と形式のずれ;国際政治の変動と国籍;国籍という壁を越え共存できる社会をめざして;「忘れられた人々」の包摂への第一歩として)
著者等紹介
陳天璽[チンテンジ]
国立民族学博物館民族社会研究部准教授。国際政治経済学博士。専門は移住・移動者、マイノリティー研究、とくに華僑華人や無国籍の人々に注目している。2009年に発足した無国籍ネットワークの代表を務める。無国籍の人々の地位向上のみならず社会の無国籍者への関心の向上に励む。博士論文「華商のネットワークとアイデンティティ」は2002年にアジア太平洋研究奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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