内容説明
自我の目覚めによって自分と他者を対象化しなければならない思春期・青年期は、発達障害者にとってひときわ生きにくさを感じる時期です。この時期に予想される自我同一性、性、非行や犯罪、ひきこもり、就学・就労、恋愛・結婚生活等の課題をそれぞれの専門家がわかりやすく解説します。
目次
第1章 発達障害者が抱える思春期・青年期の課題
第2章 自我同一性獲得における課題
第3章 性における課題
第4章 就学における課題
第5章 触法行為に見られる課題
第6章 ひきこもりに見られる課題
第7章 就労における課題
第8章 恋愛・結婚生活における課題
第9章 保護者と家族の願い
著者等紹介
橋本和明[ハシモトカズアキ]
花園大学社会福祉学部臨床心理学科教授、同大学心理カウンセリングセンター長。名古屋大学教育学部を卒業後、家庭裁判所調査官補として採用される。その後、家庭裁判所調査官として、名古屋、大津、福岡、大阪、静岡、和歌山の家庭裁判所を歴任し、大阪家庭裁判所主任家庭裁判所調査官を経て、現職。臨床心理士。大阪市社会福祉審議会児童福祉専門分科会児童相談所審査部会委員。近江八幡市要保護児童対策地域協議会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼんくら
24
2009年刊。発達障害を持つ思春期、青年期の若者が抱えるさまざまな課題について、事例をまじえて考える。性の問題、非行や犯罪の問題、恋愛の問題など、他の本ではあまり踏み込まないことも書かれている。ひきこもりや、ワーキングプアという言葉も出てくる。適切な支援が必要だが、行政は本気でやる気あるのかな~2016/02/05
ねぼ
15
図書館本。再読したいです。2016/04/11
たいたく
4
中学生になる発達障害の息子がいるので、これからおこる可能性のある事例が多くあったのでとてもためになった。読みやすく分かりやすく書いてあるので少しは発達障害を理解できた気がする。2014/11/07
ちゅん
0
発達障害と言えば、学齢期にある子どもについて語られた本が多数ある。本著は思春期・青年期に重篤な症状として現れた発達障害の事例とその予防、対処などについて専門的な知見で書かれている貴重な一冊。発達障害者への乳幼児期から青年期、成人期、はたまた高齢期までの一貫した支援の必要性を改めて感じた。2013/07/04