内容説明
生活保護制度の国民生活に果たす役割などを述べる前に、多くの人々が生活保護制度に抱いている疑問を解きほぐす形で、具体的な問題に論述。
目次
第1章 Q&A生活保護に関するよくある質問(生活保護の相談は、いつ、どこに、どのように行うのか;どの程度生活に困窮したら、生活保護を利用することができるのか ほか)
第2章 公的扶助とナショナルミニマム保障(公的扶助は社会保障の中でどのような働きをしているか;日本の生活保護制度はどのような特徴があるか ほか)
第3章 解体の危機にさらされる生活保護(北九州市で続発する餓死・自殺事件;なぜ生活保護制度が機能しないのか―「ヤミの北九州方式」の問題点 ほか)
第4章 生存権保障制度としての生活保護(「人間らしく生きる」権利の保障を求めて―生活保護裁判の意義と課題;貧困の再生産を断ち切るために―被保護世帯の子どもたちへの支援 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カイ
2
自分の周りにも「自己責任」という言葉で片付けてしまう人がたくさんいます。しかし、貧困や格差の問題は本当に「自己」の問題なのか?それが断言できなければ自己責任なんて絶対に言えないと思う。問題の対処法ばかり身につけても問題解決にはならない。大切なのは問題の整理や把握。この一冊は重要だと思う。2013/03/18
Hidekazu Asai
0
本書は、生活保護の基本図書といっても良いです。本書でおそるべき事実が明かされる。 な、なんと、生活保護申請の北九州方式は、1967年国の指定の元に行われ始め、さらに、北九州はモデル指定都市にされ、そして、全国自治体の福祉事務所幹部を北九州で研修させて、北九州方式を拡大したのだ。2018/01/28