出版社内容情報
昭和初年につくられた幻のアニメーションをもとに絵本に構成したもの。兵隊の出る卵をもらったペローは戦争で大手柄をたてるが…。 小学校低学年～小学校中学年
内容説明
昭和５年、日本が戦争へと傾いていく中、童映社の手によって２０，０００コマ、長さ６００フィートにおよび１６ミリの影絵無声アニメーションが製作されました。当時、各地で上映会が開かれました。日本が長い戦争に突入した昭和７年、童映社は解散、フィルムの所在もわからなくなってしまいました。その『煙突屋ペロー』のフィルムが、昭和６１年、かつての童映社の同人宅で見つかったのです。しかも、発見されたフィルムの後半１６０フィートは、検閲により切りとられてなくなっていました。童映社のスタッフだった人たちを中心に、多くの人の協力を得て、フィルムは復元されました。それを一冊にまとめて若い人達におくります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
7
王子さまの乗ってきた汽車を壊し、死刑宣告を受けた煙突屋ペロー。死刑の日、最後の望みに、と煙突に登ったら敵が攻めてくるのを見つけました。ペローも戦い終戦になった時には罪は消え、褒美までもらい故郷に帰ることになります。が、帰り道でペローが見たものは…延々と続く破壊された町と悲惨な人々の姿でした。驚いたのは、1930年満州事変に始まる長い戦争に入ろうとしていた日本で生まれた影絵アニメーション基にを絵本化したそうです。2019/06/27
