内容説明
江戸時代、幕藩体制に組み込まれていた天皇・朝廷の「伝統的」権威はどのように上昇・自立してくるのか。神職の本所吉田家をめぐる動向に即して、幕藩の宗教政策や近世思想・公家社会の展開を踏まえながら解明する。
目次
第1編 神祗管領長上吉田家(室町期の吉田家と神祗官;神道裁許状と諸社禰宜神主法度;宗源宣旨;鎮札・守)
第2編 吉田家批判の展開(伝奏附神職の増加;吉田家批判の思想と論理;神位宗源宣旨の発給停止;神祇伯白川家の台頭)
第3編 神職本所の拮抗と在地神社(在地社会における神職官位と執奏家;在地社会における祭祀組織の動揺と朝廷権威;都市氏神社における祭神改替)
著者等紹介
井上智勝[イノウエトモカツ]
1967年大阪府に生まれる。1990年立命館大学文学部史学科卒業。1997年筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。大阪市立博物館学芸員を経て、現在、大阪歴史博物館学芸員、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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