出版社内容情報
【内容】
塾などの教育の量的拡大が必ずしも質的向上を伴わないというジレンマは,真実の教育を問うことを怠ったためであろう。教育とは何かという原理的解明を出発点に,教育問題の形成を歴史的にあとづけ,未来を展望する。
【目次】
序章 教育とは何か
1 教育の語義
2 教育の定義
3 教育の必要性と可能性
4 環境と人間
5 教育は時代と社会によって変る
6 教育の形態
(1)家庭の教育
(2)学校の教育
(3)社会の教育
第1章 人間一年早産説に学ぶ
1 人間は未熟児として生まれる
2 胎教からはじまる幼児教育
3 早期教育の可能と限界
4 幼児保育の義務化
5 幼保一元化を考える
第2章 なぜ義務教育なのか
1 教育の私事性原則と公共性原則
2 教育権は誰のものか
3 義務教育-強制教育
4 国民の三大義務の一つとしての教育
5 権利としての義務教育
第3章 障害児の教育権
1 特殊教育の登場
2 就学の猶予・免除体制
3 判別基準と知能テスト
4 養護学校の義務化
第4章 性差と教育の機会均等
1 「学制」と女紅場
2 良妻賢母主義の教育
3 認知されなかった女子大学
4 男女平等教育のめざすもの
第5章 教師の労働と聖職観
1 聖職者教師への期待
2 三気質の涵養と師範タイプ
3 オープン・システムの理想と現実
4 教師は聖職者か、それとも労働者か