始まりの本
アウグスティヌスの愛の概念

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  • サイズ B6判/ページ数 303p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622083498
  • NDC分類 132.1
  • Cコード C1310

内容説明

「隣人が世界内に存在するのは、決して偶然として理解されてはならない」―社会のきずなの存在論的根拠を問うた、アーレント政治哲学の出発点。

目次

第1章 「欲求としての愛」Amor qua appetitus(「欲求」appetitusの基本構造;「愛」caritasと「欲望」cupiditas;「秩序づけられた愛」Ordinata dilectio)
第2章 「創造者」Creatorと「被造者」creatura(「被造者」の起源Ursprungとしての「創造者」;「愛」caritasと「欲望」cupiditas;「隣人愛」Dilectio proximi)
第3章 「社会生活」Vita socialis

著者等紹介

アーレント,ハンナ[アーレント,ハンナ][Arendt,Hannah]
1906年、ドイツのハノーファー近郊リンデンでユダヤ系の家庭に生まれる。マールブルク大学でハイデガーとブルトマンに、ハイデルベルク大学でヤスパースに、フライブルク大学でフッサールに学ぶ。1928年、ヤスパースのもとで「アウグスティヌスの愛の概念」によって学位取得。ナチス政権成立後の1933年にパリに亡命し、亡命ユダヤ人救援活動に従事する。1941年、アメリカに亡命。1951年、市民権取得。その後、バークレー、シカゴ、プリンストン、コロンビア各大学の客員教授を歴任、1967年、ニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチの哲学教授に任命される。1975年ニューヨークで急逝

千葉眞[チバシン]
1949年、宮城県生まれ。早稲田大学大学院修士課程(政治思想)修了後、プリンストン神学大学(Ph.D.政治倫理学)。現在、国際基督教大学教養学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

魚京童!

23
結婚を意識しようシリーズ第三作。さっぱりわからなかった。なんか最初だから優しさがないのか、尖ってて、足早に通り過ぎていった。ところどころ思うところはあったもののついていくことができなかった。それが私の現在の余裕に理由があるのか、内容なのか、訳なのかについてはわからない。自分の知っていることしか知ることができないのならば、新しいことはどのように学ぶのだろうか。ハンナ愉しいけど疲れる。3作読んだしこれで一旦休憩したいと思う。でも次はだれを読もう。疲れるけど愉しいんだよな。こういうのを中毒というのかもしれない。2016/08/29

Yoshitaka Kaneko

5
ヤスパースの指導の下で書かれたアレントの学位論文。アレントにとって公共性とは言語行為を介し個人が表出する空間。その原点たる人の絆(隣人の存在)を、まだ政治哲学への関心に目覚めていない最初の著作で取り上げているのは興味深い。「隣人が世界内に存在するのは、決して偶然として理解されてはならない」 まず『告白』ぐらいは読んでから…などの準備は不用。高校倫理程度のキリスト教理解があれば充分読める。

学び舎くるみ

4
『人間の条件』の難解さにたじろいだままでは終われないとハンナ・アーレントの書いた順に読もうと決意。「何度も省察を加えて推敲しながら未読する類の書物であり、読者にはそれなりの忍耐が要請されるであろう」と記している。荒削りな論調に思えたのは読みが浅いのかも。しかしこの本を読んだあとで『活動的生』を読んむと、心なしか理解が進みそうな予感がした。 《始まりの本》になってから加えられた訳者による「アーレントの政治思想の展開と著作紹介」が簡潔でわかりやすい。繋がりからいくと晩年の『精神の生活』上・下も読みたい。2017/08/04

もつ

2
アーレントはこんなのも書いてるんですよ!おもしろい!アウグスティヌスの愛を学んだつもりがアーレントへの愛を抱いてしまうというのはあるある。2012/09/05

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