「日本国憲法」まっとうに議論するために (改訂新版)

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「日本国憲法」まっとうに議論するために (改訂新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 191p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784622079507
  • NDC分類 323.14
  • Cコード C0036

出版社内容情報

正に今、憲法について、民主主義について論ずるための本格的入門書。現状況を正確にふまえ、昨今の情勢を見据えた大幅増補改訂版。

樋口陽一『「日本国憲法」まっとうに議論するために[改訂新版]』

いまこそ憲法を語る言葉を吟味しよう――本格的入門書


今こそ憲法を語る言葉を吟味せよ。
日本を代表する憲法学者が、「憲法とは」「人としての権利」「市民としての権利」「第九条」についてなど、5回の授業をするような講義形式でシャープに解説する。

現在、国会をとりまく大きなうねりがあるなか、昨今の情勢を鑑み、
「政権交代」「決める政治と決めさせない政治」「2012 年自民党改憲案の日本社会像」などの項目を新たに書き下ろし、新しい「あとがき」を付けておくります。
憲法と、民主主義について語るための格好の手引き。憲法全文も収録。

憲法の基本理念――「国家」「国民」「個人」「人権」「主権」などについて、どう考えればよいのか、重要なことを解説します。まさに今、法について、民主主義について語るための格好の書。


(*2006年刊の《理想の教室》版(10代の高校生・大学生はもちろん、学ぶ意欲をもつすべての人に開かれた「教える-学ぶ」ためのシリーズ)を増補改訂。
現在のシリアスな状況をしっかりとふまえた加筆改訂が行なわれ、満を持しておくります。)

はじめに 
第1章 「憲法」とは ―― 四つの89年
第2章 「人」としての権利(1)―― 個であることの「淋しさ」に耐える
第3章 「人」としての権利(2)―― 自由と・または公正
第4章 「市民」としての権利 ―― 公共社会を自分たちがつくる
第5章 第九条 ――「汝、平和を欲すれば…」
おわりに
あとがき(2015.8)

内容説明

「国家」「国民」「個人」「人権」「主権」など、法について、民主主義について、論じるための重要なことがらを解説。歴史的背景も明晰な言葉で語った本格的な入門書。

目次

第1回 「憲法」とは―四つの八九年(憲法を「確定」するということ;「憲法」を制定するということ ほか)
第2回 「人」としての権利(1)個であることの「淋しさ」に耐える(「個人として尊重される」;「人」権の含意 ほか)
第3回 「人」としての権利(2)自由と・または公正(「公共の福祉」が出てくる条文;「プロパティ」の意味 ほか)
第4回 「市民」としての権利―公共社会を自分たちがつくる(「市民」の権利―主権に参加すること;立憲主義と権力の分立 ほか)
第5回 第九条―「汝、平和を欲すれば…」(主権国家と国際法;国家の主権の相対化 ほか)

著者等紹介

樋口陽一[ヒグチヨウイチ]
1934年、仙台市生まれ。憲法学。東北大学・東京大学・パリ第2大学・パリ第5大学・社会科学高等研究院(EHESS)・フリブール大学(スイス)・上智大学・早稲田大学で教授、客員教授を歴任。その間、1981年に国際憲法学会創設委員となり、現在、同学会名誉会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

36
国民主権は国民みんなで決めること。人権は自分のことは自分自身で決めること。平和はもめ事を武力で決めるのはやめようということ(9頁)。全国民の代表として憲法を制定しようというのがシイエス『第三身分とは何か』岩波文庫(22頁~)。人間らしく生きたい、ヒューマンな生き方をしたい、というねがいを支えてゆくための権利主張をひろく人徳と呼ぶが、T・ペイン『人間の権利』岩波文庫では、権利主体が身分制拘束から解放された人一般としての個人を意味する(50頁)。2016/03/08

coolflat

17
30頁。憲法にも「日本らしさ」「民族の誇り」を盛り込もうという主張がある。単数形で民族を語る事のもつ意味の破局的な効果に私達は敏感でなければならない。殊更に自国の「らしさ」を強調するのは社会主義国や第三世界などに見られる例だった。立憲主義を掲げる社会にとっては自国の「らしさ」に言及する場合でも、多様な「らしさ」をそれぞれが追求する事を許容する枠組みを憲法が保障するのが自国の「らしさ」であり「誇り」とするところなのだと考えてきた。その現れの一つとして、複数形で民族や言語に言及する憲法の例は決して少なくない。2017/01/13

樋口佳之

4
「人」(homme)であることの「淋しさ」に耐えながら、同時に「市民」(citoyen)として公共社会をとり結ぶ連帯の担い手になること。/それが近代憲法の骨格をなすものだ/「淋しさ」に耐えることは万人にとって可能なのでしょうか?まず、「淋しさ」に耐える人となることが大切なのでしょうか?読み進めていくと何か心が冷めていくような…。/突きつめた、厳しい議論が展開されている本だと思います。2016/04/04

きなこ

3
目を通した。2019/08/09

林克也

2
自分にとっての教養にはなったが、赤坂真理「東京プリズン」と併読したことで、かなり醒めた目で読んでしまった。とにかく、真っ新な若い人たちが読んで思考・視野を広げる取っ掛かりになればいいと思う。それから、この手の本は反知性の人達、そして今権力を手にしている人たちは決して読まないだろうし、たとえ読んだとしても主旨を理解しない(できない、ではなく)だろうと、改めて思った。2015/11/30

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