出版社内容情報
現代日本の芸術の全頒野を横断して、そのオリジンに屹立する瀧口の、半世紀をこえる全仕事を集成。 刻々と迫る弾圧の下で、検挙されるまで近代芸術の理念と同時代作家の作品を批評した跡を初集成。
内容説明
本書には1939年から1944年までの六年間に執筆発表された詩、評論、翻訳等を収録する。本書に収めた134篇のうち『シュルレアリスムのために』に採録された文章以外は、はじめて単行本としてまとめられたものである。
目次
1939年(昭和14年)(謎の創造者 サルバドール・ダリ;植物の記録;写真と美術雑誌;色彩と生活;回答 ほか)
1940年(昭和15年)(シュルレアリスム10年の記;モホリ・ナギイからの手紙その他;皇紀2600年の写真界を目指して;肖像について ほか)
1941年(昭和16年)(造型芸術機能説;美術文化協会展に就て;顔・民族の顔;科学と詩 ほか)
1942年(昭和17年)(大東亜戦争と美術;契丹の壺;顔 ほか)
1943年(昭和18年)(郷土詩について;声と言葉;春とともに ほか)
1944年(昭和19年)(手;除夜に;宮本三郎「本間・ウエインライト両指令官会見図」;東京の一角;序〔東郷克郎詩集『緑の歌』〕;一夜)