幻滅論

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622039686
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C1047

出版社内容情報

音楽畑から医学の世界に入って30年、日々の臨床の中で、著者は、ウィーン生まれの精神分析を日本語による日本の臨床に生かすよう考え続けてきた。60年代流行した自作の「あの素晴らしい愛をもう一度」までも分析しておくる、日本文化精神分析の本。

書評情報:
東京新聞 2001.6.17)

内容説明

日本神話や浮世絵の母子像の分析など“参加しながらの分析”を通して人と人のつながりと幻滅のあり方を考える。人生における幾つかの不幸に強くなるための、“つながり”の分析。

目次

言葉にすること
1 人と人のつながり(情緒的交流;描かれた過去から ほか)
2 「つながり」の構造(春画のなかの子どもたち;「甘え」とその愛の上下関係 ほか)
3 幻滅の臨床(恥の取り扱いをめぐって;「恩」概念の臨床的意義について ほか)
4 現実の価値(物事と言葉;環境の価値 ほか)

著者等紹介

北山修[キタヤマオサム]
1946年、淡路島に生まれる。学生時代、フォークソング運動に参加し、1970年『戦争を知らない子供たち』で日本レコード大賞作詞賞を受ける。1972年京都府立医科大学卒業。札幌医科大学内科研修生を経て、ロンドンのモーズレイ病院およびロンドン大学精神医学研究所で卒後研修。帰国後北山医院(現南青山心理相談室)院長。現在九州大学大学院人間環境学研究院・医学研究院教授。専門は精神分析学。国際精神分析協会正会員、日本精神分析学会会員、日本語臨床研究会事務局長。主な著書に『悲劇の発生論―精神分析の理解のために』(金剛出版、1982、増補版、1988、増補新装版、1997)『錯覚と脱錯覚―ウィニコットの臨床感覚』(岩崎学術出版社、1985)『心の消化と排出―文字通りの体験が比喩になる過程』(創元社、1988)『見るなの禁止』(岩崎学術出版社、1993)『言葉の橋渡し機能』(岩崎学術出版社、1993)『自分と居場所』(岩崎学術出版社、1993)。訳書にD.W.ウィニコット『小児医学から児童分析へ(臨床論文集1)』(1988)『児童分析から精神分析へ(臨床論文集2)』(1990)『抱えることと解釈』(1989)(以上監訳、岩崎学術出版社)
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