内容説明
化合物を純粋な状態にしてから構造を決める。これは変ることのない概念であろう。物をきれいに取り出す手法の中で、クロマトグラフィーは抜群の能力をもっている。本書は、基礎と応用から成っている。基礎ではクロマトグラフィーの展開を段理論と速度論を中心に捉え、現象の理解を熱力学により試みた。応用ではLC,GC,超臨界流体クロマトグラフィー,電気泳動法等について実例と関連させながら記述した。
目次
はじめに(身のまわりのクロマトグラフィー;物質〈溶質〉は飛びはねながら流れにのって移動する;色素の分離されていく様子;ピークの移動と移動度比R;クロマトグラフィーの諸因子とその組合せ)
2 段理論
3 連続的流れによる溶質の展開
4 流れと拡散
5 速度論
6 実際の理論段高と線流速の関係
7 熱力学との関連
8 液体クロマトグラフィー
9 ガスクロマトグラフィー
10 クロマトグラフィーによるエナンチオマーの認識と分離
11 超臨界流体クロマトグラフィー
12 電場を用いたクロマトグラフイー
13 相対比較