私たちはいまどこにいるのか―小熊英二時評集

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私たちはいまどこにいるのか―小熊英二時評集

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  • サイズ B6判/ページ数 303p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784620320519
  • NDC分類 304
  • Cコード C0030

出版社内容情報

1997年から2010年まで、講演、対談、新聞寄稿を纏めた著者初の時評集。思想対立軸が平和から経済問題へと移り、新たな思想が求められる時代の基準点となる1冊。

内容説明

政治の流動化、経済の低迷、変容する家族、ナショナリズムの台頭、若者の生きづらさ、沖縄の重荷、歴史認識、憲法改正など、バブル崩壊以後に現れた現代日本の諸問題を語る、一九九七年から二〇一一年までの時評と講演を集めた一冊。鋭敏な時代認識、原理的な思考、社会科学的な歴史観をもって語られる、小熊史学のエッセンス。

目次

1 (「ポスト戦後の思想」はいかに可能か?―現代日本の転換点;戦後日本の社会運動―プレカリアート運動はどう位置づけられるか;戦争の歴史と向き合う―被害・加害二元論を超えて ほか)
2 (人は独創的でありたいか―社会科学的テーマの考え方;“保守”に吸収されゆく“普通”の市民たち―現代ナショナリズムの実像;孤立がもたらすポピュリズム―ナショナリズムのいま ほか)
3 (起源と歴史―戦後五五年と社会の変動;沖縄アイデンティーの行方―「自立か同化か」を超えて;「沖縄の戦後体制」の終わり ほか)

著者等紹介

小熊英二[オグマエイジ]
1962年東京生まれ。1987年東京大学農学部卒業。出版社勤務を経て、1998年東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程修了。現在、慶應義塾大学総合政策学部教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yu

11
日々生きていて、どことなく感じている違和感がほどけていくような本。極めてニュートラルで信頼できる。こういった語り口をする人が増えると、確実に世界は前に進むのかな、と思う2020/05/26

Koike Katsuya

7
自分は小熊さんの著作を羅針盤として今の時代を分け進む為に読んでいる。相変わらずクールで明晰な論考です。2016/10/09

栗 餡子

6
時間をかけてじっくり向かい合いたい作品です。2018/01/30

勝浩1958

5
なるほどなあと感心したのが、もし北方四島が日本の統治下に入った時、そこの住民が「ロシア系日本人」として日本に編入することに繋がることによって様々な問題が発生することを指摘した事でした。無知な私は、北方領土といえば豊かな漁場や海底資源が眠っているかもしれないといったことにしか関心がいきませんでした。小熊氏は歴史や社会を研究しているのですが、そこにはそれぞれの時代に生きる人間への温かいまなざしが注がれていることを、私はこの時評集を通して実感しました。2012/05/29

kokada_jnet

5
冷戦下に適応しすぎた既存の日本社会の体制・思想の限界を問う時評集。特に「歴史教育」や「沖縄問題」についての講演・インタビューが、参加者の予想をいい意味で裏切る内容で、いい感じ。2011/05/05

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